研新聞「繊研教室・くらしのまわり」に執筆しました

20170207

すこし投稿が遅くなりましたが、繊研教室・くらしのまわり(2月7日付)に執筆しました。「持続可能なコットンを目指して」国連のSDGs(持続可能な開発目標)とフェアトレードについて詳しく書きました。

誰もが取り残されない

2015年9月国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs=Sustainable Development Goals)」。社会・経済・環境面における「持続可能な開発」を目指す、先進国も途上国も含めた国際社会共通の目標である。SDGsは深刻化する貧困・環境課題など17の目標と169のターゲットに全世界が取り組むことによって「誰も取り残されない」世界を実現しようという壮大なチャレンジである。

SDGsは2030年に向けた持続可能な開発に関する地球規模の優先課題や世界のあるべき姿を明らかにし、一連の共通の目標やターゲットを軸に、地球規模の取り組みを動員しようとするものである。地球の限界を超えない範囲に収まるよう、分痕を終わらせ、誰もが尊厳があり平等に機会が得られるような人生を送ることができるよう、政府、企業および市民社会に対して、全世界的な行動を要請している。

国連と連携した支援

私たちのビジネスにとって身近なコットン。実はそこには課題が山積している。コットンは世界150カ国・地域で取引されている主要農産物であり、特に西・中央アフリカ、インドやパキスタン、中央アジアでは大きな雇用を生み重要な収入源である。綿花農業に従事している世帯は世界で1億世帯以上といわれており、そのうち9割が発展途上国だ。中国や米国では保護政策上、綿花農家には政府からの多額の助成金などが支払われ、市場に安く出回るために価格競争力が高くインドなど途上国の綿花農家の生活を脅かしている。

更にはインドのコットン産業では40万人の児童労働が報告されている。特に、綿花の産地であるアンドラプラデシュ州では10万人以上の子供たちが、親の借金の肩代わりに1日に13時間以上の強制労働をさせられているという報告がある。この借金は綿花栽培時に大量に使用する農薬を購入する際に親が組んだローンの返済のためである。

また、世界銀行によると、コットン価格は60年代と比較して45%も下落し、追い打ちをかけるように綿花農家の生活は一段と苦しくなっている。こうした状況下、フェアトレード・インターナショナルは昨年3月にSDGsのヨーロッパ委員会の戦略パートナーに選出された。国連と連携し、コットンを含む様々な分野で支援を開始している。

世界初のサスティナブル五輪といわれたロンドン大会の翌年13年、イギリスでは740万点以上ものフェアトレードコットン製品が販売された、東京大会も負けてはいられない。